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金曜はミステリの日。

3回目の厳選ミステリは、
『The Scold's Bridle/鉄の枷/ミネット・ウォルターズ、成川裕子訳』2002年刊行。
創元推理文庫1155円。

BookQuest「ミステリ厳選50/その3」_f0068334_14115893.jpgデビュー作「氷の家」で英国におけるミステリーの頂点「CWA(英国推理作家協会)最優秀新人賞」を受賞し、乗りに乗って書かれた第3作がこの「鉄の枷」。1994年、CWAゴールド・ダガー賞(最優秀長編賞)受賞作。ゴールド・ダガー賞、なんと賞金が£20,000(約300万円)。推理小説の賞金としては世界最高額だそう。
ある資産家の老婦人が仕置きをされるときに装着される鉄の枷を頭にはめられ殺される。その謎解きは老婦人の複雑な人間関係を絡め、最後の最後までその糸口を見せようとはしない。
  ◉総合的推薦度:☆☆☆☆☆
  ◉謎解き推理度:☆☆☆☆☆
  ◉サスペンス度:☆☆☆☆
  ◉知的情報要素:☆☆☆☆
  ◉ロマンス要素:☆☆☆☆☆

nabetsumaの大好きな推理小説作家ベスト3に入るミネット・ウォルターズ。手元に7作品あるのだが、そのなかでもダントツにロマンス的要素が強い。殺人事件のさなか、浮気性のおとこが意外なところで「ここだけの話、ぼくはぼくの怒りっぽい女房を心から愛している」と真摯に語る台詞が頭にこびりついている。えええっーー、そうなん?? だとすると話がまったく違うやん!! ってなかんじ。。。(ちなみにその浮気性のおとこの職業は・・画家。)
# by nabetsuma | 2010-02-05 14:38 | BookQuest

2010年2月1日、グラミー賞の受賞式ついでに「ウィ・アー・ザ・ワールド」再び=ハイチ支援に約80人のアーティストが結集!

1984年に始まったアフリカ支援のチャリティープロジェクト『BandAid』、翌年アメリカに飛び火し『USAフォー・アフリカ』が結成され、チャリティー・ソングである「ウィ・アー・ザ・ワールド(We Are The World)」がリリースされた。曲自体はあまり好みではないが、参加しているアーティストたちは・・すごっ!

1985/USAフォー・アフリカ
     
      

(=∧=)YouTubeの再生をするとき、マイケルの右手袋にご注意!(そろいのソックスも)
オークションで落札された35万ドルのれいの手袋とは違うようだが、Pikaぴっかピカ!
(ヤフオクで似たようなのが出品されてました。こちら=

ところで、どちらのバンドエイドでも美味しい役どころのアーティストがいるもんで、BandAid/1984のほうでは「ポール・ヤング」、こちらの1985/USAフォー・アフリカでは「ブルース・スプリングスティーン」だと思う。ポール・ヤングのほうは日本では一発屋だったけど。その一発はこちら=
# by nabetsuma | 2010-01-31 14:21 | '70'80年代Quest

金曜はミステリの日。

2回目の厳選ミステリは、
『NUMBERD ACCOUNT/匿名口座/クリストファー・ライク、土屋京子訳』1999年刊行。
講談社文庫上下巻各820円。
BookQuest「ミステリ厳選50/その2」_f0068334_19234460.jpg

  ◉総合的推薦度:☆☆☆☆☆
  ◉謎解き推理度:☆☆☆☆
  ◉サスペンス度:☆☆☆☆☆
  ◉知的情報要素:☆☆☆☆☆
  ◉ロマンス要素:☆☆☆

「金融サスペンス」というジャンルがあるかどうかは別として、もしあるとしたらこのクリスファー・ライクがダントツかと思う。。。東京生れ、ロス育ち、スイスで銀行員を経験した後執筆活動をスタートさせたという経歴の持ち主。この「匿名口座」は処女作である。しかもエドガー賞新人部門の最終選考まで残ったらしいが、賞を取っていてもなんらオカシくはない。この作品も読み始めるとノンストップもの。この後「謀略上場」「テロリストの口座」と3作品が日本では翻訳されており、それぞれがちょうど書かれた時代を反映し(謀略上場はライブドア事件、テロリストの口座はアメリカ同時テロを)それなりに楽しめるものの、いずれもこの処女作には及ばない・・

巨大銀行を舞台に、父親の謎の死が絡んで金融の世界の歪みが明らかになっていく。。。
2日で読めるエンターテインメントです〜 映画化されていないのが不思議だな。。。
# by nabetsuma | 2010-01-29 19:17 | BookQuest

1984年、英国においてアフリカ支援のチャリティープロジェクト『BandAid』が結成され「Do They Know It's Christmas?」をリリースし、大きな成功を収めた。翌年その主旨に賛同したアーティストたちによる『Live Aid/ライブエイド』が開催された。(前回の'80年代Questのポリスの画像はそのコンサートの中のひとつ。)

BandAid/1984 ウッ!みんな若い!!!さて、何人分かる?

     

BandAid/2004 ウッ!知ってるのはボノだけ!!!

     

**よーく観れば、ポール・マッカトニーがちらりと出てるし(ポールのベースでスタート)初めに歌ってるのは iPodのCMで日本でも知られているコールド・プレイのクリス・マーティン(妻は女優のグウィネス・パルトロウ)だな。

あたしと同じで顔見ただけではアーティストの確認ができない方々への参加者情報はこちら

実はこの曲、今回埋め込まなかった1989年版を含めてこれまでに3回リリースされている。ということで検索していくと、1952年からの英国クリスマス・チャート(シングル)のトップを飾った曲の中で3回トップを制覇。ビートルズの4回に続いての快挙だから、相当なモンだ〜
# by nabetsuma | 2010-01-24 08:57 | '70'80年代Quest

金曜はミステリの日。←変更しました。金曜のほうが本が探せて週末楽しめるので。

はい、ミステリ暦44年のnabetsumaです。少女期よりリュパン・ホームズシリーズより入り、「Yの悲劇」においては冒頭で犯人分かりクイーンを蹴散らし、思春期以降は王道のクリスティ全読破。神戸の震災において、所蔵のウン百冊のミステリ本をK文堂のFさんに引き取ってもらい京都に身軽に転居。その後、ほとんどを買い戻すこととなる・・あほです。

で、京都で2度目の引っ越しとなった際に、荷造りの面倒さにウンザリし(つれあいの蔵書を見るにつけ)、またもやほとんどのミステリ本を手放したのでありました・・BookOFFに出かける度に「あ、この本はあたしのかも?」なんてふと思うnabetsumaです。。。もっとアホ。

もちろんBookOFFに引き取ってもらう(只同然です)前に、ヤフオクでかなり売りました=
で、たぶん前代未聞の売り方をしました。「面白いランキング」をつけて、面白度の高い順に値段をつけたというわけ。たぶんそんなアホなことしたセラーはあたしが日本で初めてでは?と自負しております。(結局、売れたことは売れたが、買ったひとたちは「ただ探していたから買った」という感じで、目論みはみごとに外れたのでありました。)

そんななか、手元に厳選のミステリを残し新居に持ち込みました。数にして50冊ほど。そのなかから毎週1冊ずつ責任を持ってご紹介しようと思います。

最初に紹介するのは、

BookQuest「Queen of Mystery ! 厳選50/その1」_f0068334_11364585.jpg『THE ZERO TRAP/ゼロの罠/ポーラ・ゴズリング、秋津知子訳』1991年早川書房発行。ハヤカワ文庫580円。ポーラ・ゴズリングの処女作「逃げるアヒル(映画化)」はサスペンス色が強く、ミステリというならこちらの「ゼロの罠」のほうが読んでいて謎解きもありワクワクします。英国の女性作家ポーラ・ゴズリングは処女作でCWA(英国推理作家協会)の最優秀新人賞を獲得。その翌年1979年に書かれたのが本書。極寒の地が舞台の密室モノ。最後のほうまで犯人が判明しません。さむ〜い今の時期こそ、このミステリを読むのにふさわしい季節のように思われます。
◉総合的推薦度:☆☆☆☆☆
◉謎解き推理度:☆☆☆☆☆
◉サスペンス度:☆☆☆☆
◉知的情報要素:☆☆☆☆☆
◉ロマンス要素:☆☆☆☆

*まずは近所の本屋さんで探してみてください。580円の価値ありです。
ハヤカワ・オンラインで扱いがないのは絶版か。
アマゾンではこちら=商品価格1円でも送料が340円かかるので、最低価格341円。
日本の古本屋こちら=メール便なら+80円でアマゾンよりお安くなるケースも。
# by nabetsuma | 2010-01-23 12:19 | BookQuest