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Nipponクライシス『あげといて・・さげないで・・』

今回の「地震津波原発」災害は、阪神淡路の震災をはるかにうわまわっていて、たいしたことは言えないのだが、少し書いておきたいと思う。

避難所生活は長くなってくると様々なひずみをもたらす。同じ境遇のひとたちが集まっているので「個人的な事情」は脇に追いやられ「協調性」と「我慢」を強いられるからだ。かといって、大きな避難所生活を2日で切りあげ、小さな避難所に移ったnabetsumaたちは別のことで嫌な思いをしている。

当時借りていた家が全壊で息子の進学先が大阪に決まったこともあり大阪で家を探すことにした。それは震災後1ヶ月経過したころだったかと思う。鉄道が遮断されていて神戸から大阪に出て行くことも難儀な時期で、神戸の中突堤からフェリーで天保山を経由し大阪に入った。そこは別天地で同じ関西でもこんなに違うんだと驚かされた。結局家探しは3回行なったが、そこで知らされた事実は・・神戸の被災者は少々家賃や権利金をつりあげても借りようとする、という理由で一気にその相場があがったことだった。ゲッ

「大変でしたね」と不動産屋のおやじは我々を応接室に案内しつつ「うちも地震で高級ウィスキーやブランデーの棚が落下し大損害ですわ」と話す(なんや、それ!)。別の知り合いから紹介を受け内覧した葛葉の貸家では、その夜に連絡をとった時点で20%ほど値上がりしていた。「それは・・昼間聞いていた値段とちがうんですが?」と言ったら、「他にも申込があって、おたくに優先的にまわすのでしょうがないですよ。借りたくないんですか?」と。速攻でお断り=

京都の古家を借りることが決まり越して来て、しばらくは地域のパンダ状態で近所から温かなねぎらいを受けたが、日が経つにつれて・・「おたくら神戸の避難所の人たちに比べたらしあわせですわ」とか「京都に逃げてこられただけでもありがたいでっせ」とか、それはそうだけど・・ちくちくと。。。
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by nabetsuma | 2011-03-19 10:31