2006年 01月 14日
NabetsumaJunk「ニコンFM3A購入の顛末/貧乏画学生とニコンの出会い」の巻
むかしむかしあるところに貧乏な画学生がおりました。その画学生には同じ郷里のガールフレンドがいて同じ大学に通っておりました。あるとき、そのガールフレンドが専攻した写真の授業でどーしても一眼レフカメラが必要になりました。「何かを質に入れてでも用意しろ!」そう言いはなった講師はその学科お初のプロの写真家でありました。困った彼女は彼氏に相談。彼氏は裕福なおじからもらって蓄えていたなけなしのお金で、駅前のカメラ屋のショーウィンドウに飾ってあった新古品の「ニコマートEL」を買い、彼女に貸してあげたのでした。そして・・・彼女はそのカメラで「白黒フィルム100本」という前代未聞の夏休みの課題を仕上げたのでした。
夏休みが明けて課題の批評会が開かれたとき、100本提出したのはクラスでその彼女だけでした。しかもその彼女が撮った写真とは・・・「犬のポートレート3600枚」だったというおまけつき。「おまえはバカか!!!!!」とその写真の講師は何度も叫んだのでした。ふん!
という訳で、ニコンの一眼レフカメラはその貧乏画学生がその後たいせつに大切に使いつづけ、29年がたったある夏の日、とうとう壊れて使えなくなりました。修理できれば・・と訪問した梅田のニコンサロンで「もう部品がありません。新しいのをお求めください」と最終通告を受けたのであります。(つづく)