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『1年間のカルチャー体験記:その3』

最後の宿題のテーマだった「京都議定書」&「パリ協定」。一見、英訳すると難しそうなこの2つの条約。でも実際はそれほどでもなく、「Kyoto Protocol」&「Paris Agreement」となる。Protocol/プロトコルと聞くと、思い出すのは「ミッション・インポシブル/ゴーストプロトコル」。女殺し屋のレア・セドゥが印象に残った。

さて、いずれもCOPConference Of Partiesの略)、温室効果ガスの排出を削減するための国際的枠組みを協議する会議で締結された条約のこと。「京都議定書」は1997年COP3で「パリ協定」はCOP21で締結された。ぶっちゃけた話「京都議定書」では、温室効果ガス排出量の世界第1位中国は削減対象外(当時はまだ途上国だったため)、第2位アメリカも枠組みに参加せず(ブッシュ息子が産業界の反対を受け脱退)、この2大国のせいで以降温暖化はますます進んだこととなる。

今回ハッとしたことは、2015年11月、パリ同時多発テロの2週間後という日程のなかCOP21が予定通りにパリにて開催されたのだった。我々が帰国してすぐの出来事だったので、テロについての感心は高かったが、パリ協定はそれから間もない時期に議論され採択されたのだ。あわや物別れに終わりそうだったこの交渉を粘り強く精力的に進めたのがオバマ政権下のケリー国務長官と議長国フランスのファビアス議長であったことをここに記しておきたい。

そのパリ協定、京都議定書から18年ぶりの温暖化対策の世界的なルールとなったわけだが「対象国(温室効果ガスの削減実施義務のある国)が196か国」と京都議定書と比べて5倍に増えたことにより「全員参加の枠組み」を優先して採択された。中国・アメリカも参加していることが大きい。

温暖化はひしひしと我々の生活を脅かしている。猛暑・冷夏、酷寒・暖冬、それら気候による干ばつに食糧不足、生態系の変化、高潮や海面上昇による陸部の浸水(国によっては海に沈んでしまう)や海岸線の侵食(英国はその危機に瀕している)。できることはやらないとね。まずは省エネだ!
     
<おまけ:地球環境に関連する英単語>
気候変動 = Climate change
地球温暖化 = Global warming
温室効果ガス = Greenhouse effect gas
温室効果ガス排出量 = Greenhouse gas emissions
温室効果ガス排出削減 = Greenhouse gas emission reduction
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by nabetsuma | 2017-03-09 09:40 | ナベツマジャンク